アラン蒸留所
アラン蒸溜所は1995年にスコットランド・アラン島のロックランザ村に誕生した蒸溜所です。同蒸溜所は独立資本のため、ブレンド用の原酒づくりがメインではなく、シングルモルトとして飲むためのウイスキーをつくっている数少ない蒸溜所です。昨今世界各地で産声を上げているクラフト蒸溜所のパイオニアとして知られており、小型の4基(2対)の蒸溜器で丁寧に蒸溜を行っています。
近年開発されたconcerto barley(コンチェルト大麦)を使用し、糖化には蒸溜所の近くにあるDavie湖の水を使用。こうしてできた麦汁は木製の発酵槽(ウォッシュバック)に運ばれ、酵母が添加されて発酵を開始します。アラン蒸溜所は2回蒸溜を採用しており、初溜用のウォッシュスチル(容量7100リットル)が1基と、
再溜用のスピリットスチル(容量4300リットル)が1基の合計2基のポットスチルを使用しています。
蒸溜後のニューメイクはシェリー樽を中心に、バーボン樽やワイン樽などに詰められ、熟成が進むと、ほとんどの場合は46%に加水されてから瓶詰されます。ウイスキーの微妙な香りをそのまま残すため、一切の冷却濾過を行わないことにこだわりを持っています。