カスクの話(1)

現在スコットランドでウィスキーの熟成に使用される主要な樽は、空気または窯で乾燥させ、内部を焦がし、バーボンを1回充填したアメリカン・ホワイトオーク樽です。これをエクス・バーボンバレルとかASB(アメリカン・スタンダードバレル)と呼びます。バーボン樽はバーボンを充填する前に必ず内部を焦がすよう、法律で定められています。

一方、ヨーロピアン・オーク樽は、シェリー酒、通常オロロソを充填していた樽で「シェリー・バット」「シェリー・カスク」として知られています。

ところで、なぜアメリカはそれほど多くのバーボン樽をスコットランドに輸出しているのでしょうか?

スコットランドと同様、アメリカにもアメリカン・ウィスキーの厳格な法律定義があり、バーボンはバージン・オーク樽で熟成する必要があると定められています。つまり一度バーボンの熟成に使用した樽はアメリカで再利用ができないのです。

またバーボンは通常スコットランドでボトリングされるため、バーボン樽はスコットランドに輸送され、ボトリング後に空いた樽をスコッチウィスキーの熟成に再利用してきたのです。

近年スコッチ産業が成長するにつれバーボン樽の需要が増して、樽は以前ほど安く入手することができなくなり、蒸留所のコスト増の要因になっています。

ところで、樽には様々なサイズがあります。

カスクのサイズ

スコッチウィスキーの規則では、700リットル未満の樽であればどんなサイズも合法と定められていますが、一般的には次の3つがよく使われています。

① アメリカン・スタンダード・バレル(ASB)/バーボン・バレル 200リットル
 バーボンに使用される樽。

② ホグスヘッド 250/300リットル
 ASBと比べて大きいため長期の熟成に使用されます。

③ バット 500リットル
 シェリー酒の熟成に使用される樽で、シェリー熟成後はスコッチウィスキーの熟成に使用されます。

他にラム酒やシェリー酒の熟成に使用されるパンチョン・カスクは、ウィスキーのフィニッシュによく使われます。

 

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