キャンベルタウンモルト

キャンベルタウンは、アーガイル地方のキンタイア半島先端の町で、人口5千人ほどの小さな港町にかつては30を超える蒸留所がありました。

しかし、海上輸送の拠点であったキャンベルタウンは、アメリカの禁酒法時代に粗悪なウィスキーを大量に売ったため、その後悪いイメージがついたキャンベルタウンのウィスキーは飲まれなくなってしまいました。

輸送路が海上から陸上や空路に変わっていったことも影響し、キャンベルタウンのウィスキー産業は衰退し、現在残っている蒸留所はスプリングバンクとグレンスコシア、そしてスプリングバンクが80年ぶりに再開したグレンガイルの3か所のみとなっています。

スプリングバンクは今も創業者一族が経営する独立系の蒸留所で、スプリングバンク、ロングロウ、ヘーゼルバーンの3銘柄を同時に生産しており、特にヘーゼルバーンはニッカウィスキーの創業者である竹鶴政孝が3か月実習を受けた蒸留所として知られています。

スプリングバンク

キャンベルタウンモルトの特徴は「ブリニー」。麦芽風味のなかに感じる独特の塩辛さ。これは他の地域のモルトにはない特徴で港町の影響をストレートに受けているという印象の味わいがあります。

 

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