お気に入りのウィスキーを手に入れたら、テイスティングしましょう。
用意するのは、ウィスキー、テイスティンググラス、水(軟水のミネラルウォーター)です。
おおまかな順序は、
1)テイスティンググラスにウィスキーを15~30ml注ぐ。
2)色味を確かめる。市販の色相チャートに照らし合わせると分類しやすい。
3)グラスを鼻に近づけ香りを確かめる(ノージング)。スワリングして再度嗅いでみる。
4)小さじ半分~1杯程度のウィスキーを口に含んで、味わいを評価する。
5)少しずつ加水して香りと味の変化を確かめる。
テイスティングには2つの能力が必要です。すなわち、
a. ウィスキーの香りや味わいをできるだけ漏らさず感じ取る嗅覚と味覚
b. 感じ取った香りや味わいを偏りなく第三者に伝わる言葉で表現する力
嗅覚や味覚に特別な障害がなければ、テイスティングの正しい方法を習得し何度も繰り返すことでaの能力はある程度まで向上すると言われています。
bを身につけるにはアロマ(香り)やフレーバー(味)を表現する言葉を覚える必要があります。そこで登場するのが「フレーバーホイール」です。いろいろあるので自分が使いやすいと思ったもので始めましょう。
Whisky Magazineの"Tasting Wheel"では、フレーバーを大きく8つに分類しています。"Cereal"から時計回りに"Sulphury"までは発酵と蒸留の間に生じるフレーバーで、"Woody"と"Winey"は成熟によって生じるフレーバーです。
最後に大切なこと。
嗅覚や味覚は過去の記憶や個人的な経験と密接に関連していて、万人がまったく同じように感じることはありません。ですから他人の評価を気にすることはまったくないのです。
自分の嗅覚と味覚で感じたそのままを、自分の言葉で表現できるようになれば、間違いなくこれまで以上にウィスキーを楽しめるようになります。
自由に、楽しみましょう。