価格と熟成年数

最高のウィスキーを探す人は、何を基準にボトルを選んだらよいでしょうか? もちろん正解は一つではありません。このテーマに関連して、Whisky.com に "Price and Age" という興味深い記事があったので紹介します。

この記事によれば、

・最高のウィスキーを決めるためには、それを欲している人の事情や好みなどをできるだけ正確に把握するために多くの質問をする必要がある。

・価格はウィスキーを選ぶ際の大きなファクターだが、価格に大きな影響を与えるものは主に、ウィスキーの品質、蒸留所の評判、熟成年数である。

・熟成年数と価格の関係は、蒸留所を問わずほぼ正比例している。ただしブランドによって直線の傾きはいくらか異なる。つまり、Aの10年は他の蒸留所の10年と比べてかなり高いが、Aの25年は他の蒸留所の25年と比べて安い場合がある。 また、同じブランドの10年と12年を比較した場合、12年の実勢価格の方が安いケースが少なからずある。

シングルモルト・ウィスキーの価格

・スコッチ・モルトウィスキーのオフィシャルボトルの価格は、過去何十年にもわたって非常に安定しており、インフレ率を考慮すれば、むしろ時代とともに価格は下がっていると言える。

・一方でインディペンデント・ボトラーズや数量限定のヴィンテージ・ウィスキーの価格は年々上昇している。

・ウィスキーをよく知らない人に最高のプレゼントをしたいなら、例えばジョニーウォーカー・ブルーラベルのような高品質で広く知られたブレンデッド・ウィスキーは一つの選択肢になる。なぜならブランドは世界中の多くの人に知られているし、ロイヤルブルーのボトルは見た目に「特別」な感じがするし、プレゼントを受け取った人がどこからか値段を聞いたらその高さにビックリして思わず嬉しくなるに違いないから。

・一方、週末に友達ととっておきのボトルを開けたいと思っている貧しい学生なら、10年~12年熟成のシングルモルト・スコッチの中から選ぼうとするかもしれない。


自分にとって最高のウィスキーが、プレゼントする相手にとって、あるいは一緒に楽しむ相手にとっても最高とは限りません。ウィスキーが嗜好品たる所以です。

 

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